iPhoneでQRコードを作るなら、標準の「ショートカット」アプリを使えば、専用アプリを追加しなくてもURLや文字列をQRコードにできます。
一度ショートカットを作っておけば、次回からはQRコードにしたい内容をコピーして実行するだけ。この記事では、初めてショートカットを触る方でも迷わないように、作成から保存・共有まで順番に解説します。
iPhoneでQRコードを作成するには?標準アプリだけでできる
iPhoneでQRコードを作成したいときは、標準搭載されている「ショートカット」アプリを利用する方法が便利です。
QRコードというと、「専用の作成アプリをApp Storeから探さないといけないのかな?」と思うかもしれません。でも、URLや簡単な文字列をQRコードにする程度なら、新しいアプリを追加する必要はありませんよ。
ショートカットは、複数の操作を組み合わせて自動化できるAppleのアプリです。iOS 12で登場し、現在のiPhoneでは標準アプリとして利用できます。
今回作るショートカットでは、次の3つの動作を順番につなげます。
- コピーしている内容を取得する
- 取得した内容からQRコードを作る
- 完成したQRコードを共有する
文字だけを見ると少し難しそうですが、実際に行うことは必要な機能を順番に追加していくだけです。
たとえば、友人にWebサイトを紹介するとき、長いURLをそのまま送る代わりにQRコードを表示できます。パソコンで開いているページへ誘導したいときや、チラシなどにURLを載せたいときにも使えますね。
特に便利なのは、最初にショートカットを1回作れば、2回目以降は同じ設定を繰り返さなくていいことです。
「QRコードをたまに作るけれど、そのためだけに専用アプリを増やしたくない」という方には相性のよい方法だと私は感じます。
なお、QRコードはWebサイトへのリンクだけを入れるものではありません。文字列などの情報をコード化することもできます。
ただし、作成する内容によっては専用サービスのほうが便利な場合もあります。まずは、標準のショートカットでできることを理解してから、自分に合った方法を選んでみましょうね。
iPhoneでQRコードを作成するショートカットの設定方法
それでは、実際にiPhoneでQRコードを作成できるショートカットを準備していきましょう。
今回の基本形は、「クリップボードを取得」→「QRコードを作成」→「共有」という流れです。
「クリップボード」と聞くと専門用語のようですが、難しく考えなくて大丈夫ですよ。iPhoneで文章やURLを「コピー」したとき、そのコピーした内容が一時的に置かれる場所だと思ってください。
1.ショートカットアプリを開く
まず、iPhoneの「ショートカット」アプリを開きます。
見つからない場合は、ホーム画面を下方向にスワイプして検索欄を表示し、「ショートカット」と入力して探してみましょう。
アプリを開いたら、画面右上にある「+」をタップして新しいショートカットを作ります。
ここから「どのような順番でiPhoneに動いてもらうか」を設定していきます。
2.「クリップボードを取得」を追加する
新しいショートカットの編集画面を開いたら、「Appおよびアクションを検索」などの検索欄から「クリップ」と検索します。
候補に「クリップボードを取得」が表示されたら、それを選択してください。
これで、「いまコピーしている文字やURLを取得する」という動作がショートカットに追加されます。
たとえばSafariでWebページのURLをコピーしてからこのショートカットを実行すると、そのURLを次の処理へ渡せるようになるわけですね。
3.「QRコードを作成」を追加する
続いて、アクションの検索欄に「QR」と入力します。
表示された「QRコードを作成」のアクションを追加しましょう。
ここまで設定すると、
「コピーした内容を取得する」
↓
「その内容からQRコードを作る」
という流れができます。
この2つが、今回のショートカットの中心部分です。
URLを毎回ショートカット内へ手入力する方式ではなく、コピーしたものを使うようにしているのがポイントですよ。
この仕組みにしておけば、別のURLをQRコードにしたくなってもショートカットそのものを作り直す必要がありません。
4.「共有」を追加する
QRコードを作るだけでは、その後の扱いが少し不便です。
そこで最後に「共有」と検索し、「共有」アクションを追加します。
これにより、生成されたQRコードからiPhoneの共有メニューを開けるようになります。
共有メニューから利用できる項目は環境によって異なりますが、画像として保存したり、対応するアプリへ送ったりするといった使い方につなげられます。
QRコードは「作ること」よりも、「作ったあとどう渡すか」が重要です。そのため、最初から共有まで一連の流れにしておくと使いやすくなりますよ。
5.ショートカットの名前を変更する
最後に、作ったショートカットへ分かりやすい名前を付けておきましょう。
参考資料で紹介されている方法では、ショートカット設定上部のメニューから「名称変更」を選択して変更できます。
名前は、
- QRコード作成
- URLをQRにする
- QRを作る
など、自分が後から見て分かるもので構いません。
これで基本設定は完了です。
ショートカットは慣れていないと編集画面を見ただけで身構えてしまいますが、今回使う処理は3つだけです。「コピーしたものを受け取る→QRコードにする→共有する」と覚えておけば、仕組みも理解しやすいですよ。
作ったiPhoneのQRコードを実際に使う方法
ショートカットを設定できたら、実際にQRコードを作ってみましょう。
一度設定が終わっていれば、ここからの操作はかなり簡単です。
1.QRコードにしたいURLや文字列をコピーする
最初に、QRコードへ変換したい内容をコピーします。
Webサイトなら、Safariなどで対象ページのURLをコピーしてください。文字列をQRコードにしたい場合は、メモなどから対象の文字を選択してコピーできます。
ここでコピーした情報を、先ほど作った「クリップボードを取得」のアクションが受け取ります。
そのため、ショートカットを実行する前に目的の内容をコピーしておくことが大切です。
違うURLをコピーしたまま実行すれば、当然そのURLのQRコードが作られてしまいます。「完成したけれどリンク先が違う」という場合は、まずコピーした内容を確認してみてくださいね。
2.作成したショートカットをタップする
次に「ショートカット」アプリを開き、先ほど作った「QRコード作成」などのショートカットをタップします。
設定した処理が順番に実行され、コピーしていた情報からQRコードが生成されます。
共有アクションまで設定していれば、そのまま共有メニューへ進めます。
つまり、2回目以降の基本操作は、
- QRコードにしたいURLや文字列をコピー
- 作成済みのショートカットを実行
- 完成したQRコードを保存・共有
という流れです。
毎回QRコード作成サイトを検索したり、専用アプリを開いてURLを入力したりする必要がないのがメリットですね。
3.作ったQRコードは必ず読み取り確認をする
ここは、QRコードを「作る方法」だけを知りたい方にもぜひ覚えておいてほしいポイントです。
誰かに配布するQRコードなら、完成後に一度読み取りテストをしておきましょう。
QRコードそのものが表示されていても、中に入れたURLが間違っていれば目的のページにはアクセスできません。
特にチラシ、資料、名刺などへ印刷する場合は、印刷して大量に配布したあとで間違いに気づくと修正が大変です。
確認したいのは、主に次の点です。
- 意図したWebページが開くか
- URLをコピーし間違えていないか
- QRコード全体が欠けていないか
- 印刷する場合は実際のサイズでも読み取れるか
- 共有・保存した画像がぼやけていないか
AppleのiPhoneユーザガイドでも、標準の「カメラ」やコントロールセンターのコードスキャナーを使ってQRコードを読み取れることが案内されています。
別の端末を用意できるなら、完成したQRコードをそちらへ表示し、自分のiPhoneの標準カメラで確認する方法が分かりやすいでしょう。
QRコードをカメラの枠内に収め、認識されたリンクをタップして正しいページへ移動できれば確認できます。
私は、QRコード作成では「生成できた=完成」ではなく、「正しく読み取れた=完成」と考えるのがおすすめだと思います。特に仕事やイベントなどで使う場合、このひと手間が失敗防止につながりますよ。
iPhone標準のQRコード作成とオンラインツールはどう使い分ける?
iPhoneのショートカットは手軽ですが、すべてのQRコード作成に最適というわけではありません。
目的によっては、ブラウザ上で動くQRコード作成ツールなどを使ったほうが便利な場合があります。
違いを整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | iPhoneのショートカット | オンライン作成ツール |
|---|---|---|
| アプリ追加 | 基本的に不要 | 基本的に不要 |
| 基本的なQRコード作成 | できる | できる |
| オフライン利用 | しやすい | 基本的に通信環境が必要 |
| 複数のQRコードをまとめて作成 | 基本用途では不向き | 対応ツールなら可能 |
| サイズなどの細かな指定 | 基本用途では限定的 | 対応ツールなら可能 |
| デザインのカスタマイズ | 基本用途では限定的 | 対応ツールなら可能 |
| ロゴやアイコンの追加 | 基本用途では不向き | 対応ツールなら可能 |
大きな違いは、ショートカットは「手軽さ」、オンラインツールは「細かな設定」に強いという点です。
単純にWebページのURLを友人へ見せたいだけなら、iPhoneのショートカットで十分なケースが多いでしょう。
一方で、店舗の案内や印刷物などに使うため、「サイズを指定したい」「中央にアイコンを配置したい」「複数のQRコードをまとめて作りたい」といった希望がある場合は、対応する作成ツールのほうが効率的です。
参考資料で紹介されているオンラインツールには、複数件の一括作成、誤り訂正レベルや大きさの指定、読み取りテスト、SNSなどのアイコン追加に対応するものもあります。
ただし、オンラインサービスの機能や料金、提供条件は変更される可能性があります。利用するときは、その時点のサービス内容を確認してください。
ここで注意したいのが、「標準アプリでできるなら、オンラインツールは不要」と単純に考えないことです。
たとえば1個だけURLをQRコード化するために、高機能なサービスを使う必要性はそれほど高くありません。反対に、100個のQRコードを管理したいのに1個ずつiPhoneで作るのも効率的とはいえません。
作成する数と、完成したQRコードにどこまで機能を求めるかで選ぶと分かりやすいですよ。
Wi-Fi用のQRコードもiPhoneで作成できる?
iPhoneでは、WebサイトのURLだけでなく、Wi-Fi接続情報をQRコードとして共有する使い方も考えられます。
来客のたびに長いWi-Fiパスワードを伝えている方には便利な活用方法です。
参考資料では、iPhoneの標準「ショートカット」アプリを利用し、Wi-FiのSSIDとパスワードをもとに接続用QRコードを生成する方法が紹介されています。
一般的な流れは、接続させたいWi-Fiの情報を確認し、ショートカット側でネットワーク情報を指定してQRコードを生成するというものです。
ただし、ここには大切な注意点があります。
Wi-Fi接続用QRコードには、ネットワークへ接続するための情報が含まれます。
「QRコードだからパスワードが見えなくて安全」と考えて、誰でも見られるSNSなどへ公開するのはおすすめできません。
自宅の来客用として室内で見せたり、信頼できる相手に渡したりするなど、公開範囲を考えて利用しましょう。
また、印刷したWi-Fi用QRコードを使う場合は、その紙自体の管理も必要です。不要になった場合や第三者に知られた可能性がある場合には、Wi-Fiのパスワード変更も検討してください。
ここは普通のWebサイト用QRコードとの大きな違いです。
WebサイトのURLなら、多くの場合は第三者に読み取られても「公開ページへ移動できる」というだけです。一方、Wi-Fi接続情報はネットワークへのアクセスに関係します。
同じQRコードでも、中に何を入れるかによって扱い方を変える必要があると覚えておきましょうね。
iPhoneでQRコードを作るときの注意点は?
iPhoneでQRコードを作る操作そのものは簡単ですが、実際に人へ渡したり印刷したりするなら、作成後にも確認しておきたいポイントがあります。
QRコードにする前の情報を確認する
一番基本的で、一番起こりやすいのが元データの間違いです。
今回紹介したショートカットは、クリップボードに入っている内容をQRコード化します。そのため、古いURLをコピーした状態で実行すると、古いURLのQRコードが完成してしまいます。
QRコードの見た目だけから、中に入っているURLが正しいかどうかを人間が判断することは困難です。
作成前と作成後の両方で確認すると安心ですよ。
QRコードだから安全とは限らない
QRコードは、情報を見た目から分かりにくくできます。しかし、それは情報自体が暗号化されて安全になったことと同じではありません。
読み取れる人には、コードに入っている情報を利用される可能性があります。
そのため、公開してはいけない情報や、第三者に知られて困る内容を安易にQRコード化して配布するのは避けたほうがよいでしょう。
特にWi-Fiの接続情報などを扱う場合は注意してください。
印刷前には実物に近い状態で確認する
スマホの大きな画面では読み取れていたのに、小さく印刷すると読み取りにくくなることがあります。
チラシや名刺などへ使う場合は、最終的に使用するサイズに近い状態でテストするのがおすすめです。
QRコードの周囲を切り落としたり、デザインを重ねたりすると、読み取りに影響する可能性もあります。
「見た目がおしゃれか」だけでなく、「実際に読み取れるか」を優先しましょう。
URLの公開期間にも気を付ける
QRコードを印刷物へ載せる場合、もう一つ考えておきたいのがリンク先の寿命です。
QRコードそのものがきれいに残っていても、リンク先のWebページが削除されたりURLが変更されたりすれば、以前と同じようには利用できません。
特に長期間配布する名刺、パンフレット、店頭掲示などでは重要です。
これは、iPhoneで簡単にQRコードを作れるようになったからこそ見落としやすいポイントだと私は思います。
「いま読み取れるか」だけでなく、そのQRコードをいつまで使う予定なのかも考えて作成方法を選びましょう。
iPhoneのQRコード作成はどんな人に向いている?使い方を考察
ここからは、実際の使いやすさという視点から考えてみます。
個人的には、iPhone標準のショートカットを使ったQRコード作成は、「ときどき1個のQRコードを作りたい人」に特に向いている方法だと考えています。
理由はシンプルで、高機能すぎないからです。
QRコードを1個作りたいだけなのに、App Storeでアプリを探して、レビューを比較して、インストールして、初期設定をするとなると少し大げさですよね。
ショートカットなら最初の設定には多少手間がかかるものの、一度完成させれば再利用できます。
URLをコピーしてショートカットを実行するだけなので、「またQRコードを作りたい」となったときにも使いやすいでしょう。
一方で、仕事で大量にQRコードを作成する場合には事情が変わります。
複数件を一括作成したい、サイズを細かく調整したい、デザインを変更したい、ロゴを入れたいといった用途では、専用のオンラインツールなどを検討したほうが効率的です。
つまり、どちらが優れているかではありません。
日常利用ならショートカット、細かな制作・大量作成なら専用ツールというように、目的によって選ぶのが現実的です。
もう一つ、私が大切だと感じるのは「QRコードを作ること自体を目的にしない」という点です。
QRコードは、相手の操作を楽にするための入口です。
たとえば長いURLを紙に印刷すると、相手は一文字ずつ入力しなければなりません。QRコードなら、対応するスマートフォンのカメラで読み取ることでアクセスできます。
AppleもiPhoneの標準カメラやコントロールセンターからQRコードをスキャンし、Webサイト、アプリ、クーポン、チケットなどへアクセスできる仕組みを案内しています。
作る側だけでなく、受け取る側も標準機能で利用しやすい。この組み合わせがQRコードの便利なところですね。
だからこそ、「作れたから終わり」ではなく、相手が迷わず使える状態になっているかまで考えておきたいところです。
QRコードの近くに「詳しくはこちら」「カメラで読み取ってください」など、何のためのコードなのか分かる短い説明を添えるのも一つの方法でしょう。
知らないQRコードを突然見せられた側からすると、「これを読み込むと何が出てくるの?」と不安になることがあります。
リンク先の目的を明示することは、使いやすさだけでなく安心感にもつながります。
そして、知らない相手から送られてきたQRコードや、出所が分からないQRコードを読み取る側になった場合は、表示されたリンク先を確認してから開く意識も持っておきたいですね。
便利な仕組みほど、「簡単に使えること」と「中身を確認すること」の両方が大切です。
まとめ|iPhoneのQRコード作成はショートカットならアプリ追加不要
iPhoneでQRコードを作成したい場合は、標準搭載の「ショートカット」アプリを利用できます。
基本となる設定は、「クリップボードを取得」→「QRコードを作成」→「共有」の3つです。一度ショートカットを作っておけば、その後はQRコードにしたいURLや文字列をコピーして実行するだけで使えます。
URLを1件ずつ手軽にQRコード化する用途なら、わざわざ専用アプリを増やしたくない方にも使いやすい方法です。
一方、複数件の一括作成、サイズ指定、デザイン変更、ロゴ追加などが必要なら、それらの機能に対応したオンライン作成ツールのほうが適している場合があります。
そして、作成後は必ず読み取りテストをしておきましょう。特に印刷物へ使う場合は、実際に使用するサイズでも正しいリンク先へアクセスできるか確認しておくと安心ですよ。
よくある質問
iPhoneだけでQRコードを作成できますか?
はい。iPhone標準の「ショートカット」アプリを使えば、専用のQRコード作成アプリを追加しなくてもURLや文字列からQRコードを作成できます。
最初にショートカットを設定する必要がありますが、一度作れば繰り返し利用できます。
iPhoneで作ったQRコードは保存できますか?
ショートカットの最後に「共有」アクションを追加しておけば、生成後に共有メニューを表示できます。
利用できる保存・共有方法はiOSのバージョンや設定などによって異なる場合があるため、実際の共有メニューを確認してください。
iPhoneでWi-Fi用のQRコードも作れますか?
ショートカットを利用して、Wi-FiのSSIDやパスワードなどの接続情報を使ったQRコードを作成する方法があります。
ただし、Wi-Fi接続用QRコードはネットワークへのアクセスに関係する情報を含むため、不特定多数が見られる場所へ安易に公開せず、共有範囲を考えて扱いましょう。


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