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iPhoneのポートレートモードとは?きれいに撮れる仕組みと使い方

iPhoneのポートレートモードで人物を撮影し背景が美しくぼけている様子 カメラ

iPhoneのポートレートモードは、人物やペットなどにピントを合わせ、背景をぼかして被写体を印象的に撮影できるカメラ機能です。

難しい設定をしなくても、背景のぼかし具合や照明を撮影後に調整できるため、写真が苦手な方でも本格的な雰囲気に仕上げられますよ。

iPhoneのポートレートモードとは?

iPhoneのポートレートモードとは、被写体にピントを合わせながら、手前や背景をぼかして撮影できる機能です。

人物の顔はくっきり見えるのに、後ろの建物や家具はやわらかくぼけている写真を見たことはありませんか。

そのような写真を、特別なカメラや難しい知識なしで撮りやすくするのが、iPhoneのポートレートモードです。

人物だけでなく、対応する状況では次のような被写体にも利用できます。

  • 子ども
  • 犬や猫などのペット
  • 料理
  • 小物
  • 商品
  • 雑貨

「ポートレート」という言葉には人物写真という意味がありますが、iPhoneでは必ずしも人だけを撮影する機能ではありません。

被写体と背景を分けて認識できれば、ペットやものを目立たせる写真にも活用できますよ。

普通の写真モードとの違い

通常の「写真」モードは、画面内の景色や人物を自然な状態で記録することを得意としています。

一方、ポートレートモードは背景を意図的にぼかし、主役となる被写体を目立たせるのが特徴です。

撮影モード 主な特徴 向いている場面
写真モード 全体を自然に撮りやすい 風景、集合写真、記録写真
ポートレートモード 背景をぼかして主役を強調する 人物、ペット、花、料理、小物
ナイトモード 暗い場所を明るく精細に撮りやすい 夜景、暗い室内
ビデオモード 動画を撮影する 子どもの動き、イベント、記録

たとえば、旅行先の建物全体を記録したい場合は、通常の写真モードが使いやすいでしょう。

反対に、旅行先で家族の表情を主役にしたい場合は、背景をやわらかくぼかせるポートレートモードが向いています。

どちらが優れているというものではなく、何を主役として残したいかによって使い分けることが大切です。

iPhoneのポートレートモードできれいに撮れる仕組みは?

iPhoneのポートレートモードがきれいに見える理由は、被写体と背景の距離を判断し、背景部分に「被写界深度エフェクト」を加えているからです。

被写界深度とは、簡単にいうとピントが合っているように見える範囲のことです。

ピントが合う範囲を狭くすると、主役はくっきりしたまま、前後の景色がぼけて見えます。

一眼レフカメラなどでは、レンズや絞りの設定によって自然なぼけを作ります。

iPhoneでは、カメラが得た距離や被写体の形などの情報を画像処理に活用し、被写体を残しながら背景をぼかしたような写真に仕上げています。

初心者の方は、難しい仕組みをすべて覚える必要はありません。

iPhoneが主役と背景を見分け、背景にぼかしを加えてくれる機能と考えると分かりやすいですよ。

被写体の輪郭をiPhoneが見分けている

ポートレートモードでは、iPhoneが人物の顔や体、ペット、ものなどの輪郭を見分けます。

そのうえで、被写体にピントを合わせ、背景側にぼかしを加えます。

ただし、いつでも完璧に輪郭を認識できるわけではありません。

次のような状況では、髪の毛や小物の一部まで背景と判断され、不自然にぼける場合があります。

  • 髪の毛が細かく広がっている
  • 被写体と背景の色が似ている
  • 暗くて輪郭が分かりにくい
  • 被写体が動いている
  • 背景が近すぎる
  • 透明なものや網目の細かいものを撮っている

特に、髪の毛の先やペットの毛は複雑な形をしているため、境界が少し不自然になることがあります。

これは故障とは限りません。

撮影場所の明るさや背景との距離を変えるだけで、自然な仕上がりになる場合がありますよ。

背景のぼかしは撮影後にも変えられる

ポートレートモードの大きな特徴は、撮影時だけでなく、撮影したあとにも背景のぼかし具合を調整できることです。

写真アプリで対象の写真を開き、編集画面から被写界深度の数値を変更します。

一般的には、表示される「f」の数値を小さくすると背景のぼかしが強くなり、大きくすると背景の様子が分かりやすくなります。

ただし、調整できる範囲や表示方法は、iPhoneの機種やiOSのバージョンによって異なる場合があります。

撮影時にぼかしを強くしすぎたとしても、あとから自然な状態に戻しやすいのは安心できるポイントですね。

対応モデルでは写真モードからあとでポートレートにできる

対応しているiPhoneでは、通常の「写真」モードで撮影しているときに、人物や犬、猫などが検出されると、被写界深度の情報が一緒に保存される場合があります。

この情報が記録された写真は、撮影時にポートレートモードを選んでいなくても、写真アプリからあとでポートレート効果を適用できます。

つまり、シャッターチャンスを優先して普通に撮影した写真でも、条件を満たしていればあとから背景をぼかせるということです。

子どもやペットは、こちらがカメラの設定を整えるまで待ってくれません。

そのため、「まず撮る、仕上げはあとで」という使い方ができる点は、実生活でかなり役立つ機能だと私は感じます。

ただし、すべてのiPhoneやすべての写真で利用できるわけではありません。

写真モードの画面に被写界深度情報を取得していることを示す表示が出ているか、撮影後の編集画面にポートレートの項目があるかを確認しましょう。

iPhoneのポートレートモードの使い方は?

iPhoneのポートレートモードは、カメラアプリから簡単に選択できます。

基本の操作は、次のとおりです。

1. iPhoneの「カメラ」アプリを開く
2. 撮影モードを横にスワイプする
3. 「ポートレート」を選ぶ
4. 撮りたい人物やものにカメラを向ける
5. 画面上の案内を見ながら距離を調整する
6. シャッターボタンをタップする

対応しているモデルでは、カメラコントロールを使ってカメラを開いたり、ポートレートモードを選んだりすることもできます。

カメラコントロールは、対応するiPhone本体に用意されている撮影用の操作部分です。

すべてのモデルに搭載されているわけではないため、見当たらない場合は画面上でモードを切り替えれば問題ありません。

撮影画面の案内を確認する

ポートレートモードでは、被写体との距離や明るさが適切でない場合、画面上に案内が表示されることがあります。

たとえば、被写体に近づきすぎているときや離れすぎているときは、距離を変えるように促されます。

この案内が出ている間は、背景のぼかしが正しく反映されないことがあります。

慌ててシャッターを押さず、次の点を試してみましょう。

  • iPhoneを少し前後に動かす
  • 被写体を明るい場所へ移動する
  • 背景との距離を広げる
  • 被写体を画面の中央付近に入れる
  • カメラレンズの汚れを拭く

ぼかし効果が使える状態になると、画面内の表示が変化し、被写体と背景の違いも確認しやすくなります。

初心者の方は、まず画面の指示に従うだけでも十分ですよ。

ピントを合わせたい場所をタップする

撮影画面で、顔や目立たせたいものをタップすると、その場所にピントを合わせやすくなります。

人物を撮る場合は、顔のあたりをタップしてみましょう。

料理や花を撮る場合は、一番見せたい部分をタップします。

たとえば、ケーキ全体ではなくイチゴを主役にしたい場合は、イチゴ付近をタップすると意図が伝わりやすくなります。

画面をタップするだけなので、難しい設定は必要ありません。

「iPhoneに、ここを主役として見てほしいと教える操作」と考えると分かりやすいですね。

明るさも撮影前に調整できる

ピントを合わせたい場所をタップすると、太陽のような明るさ調整の表示が出ることがあります。

その表示を上下に動かすと、写真を明るくしたり暗くしたりできます。

顔が暗く見える場合は、少し明るくしてみましょう。

ただし、明るくしすぎると肌や白い服の模様が分かりにくくなることがあります。

画面を見ながら、白い部分が完全に消えて見えない程度に調整するのがおすすめです。

ポートレート照明にはどんな種類がある?

iPhoneのポートレートモードでは、背景をぼかすだけでなく、複数の照明効果を選べます。

利用できる効果は、iPhoneの機種や撮影条件によって異なる場合があります。

代表的なポートレート照明は次のとおりです。

自然光

自然光は、被写体にくっきりとピントを合わせ、背景をぼかす基本的な効果です。

日常的な人物写真やペットの撮影では、まず自然光から試すと使いやすいでしょう。

加工した印象が比較的少なく、普段の雰囲気を残しやすいのが特徴です。

スタジオ照明

スタジオ照明は、被写体の顔を明るくし、照明のむらを抑えたように見せる効果です。

室内で顔が少し暗く見えるときや、プロフィール写真のように明るく整えたい場面に向いています。

ただし、効果を強くしすぎると、肌の質感が不自然に見える場合があります。

撮影後に強度を確認しながら、自然に見える範囲に調整してみましょう。

輪郭強調照明

輪郭強調照明は、明るい部分と暗い部分の差を強調し、立体感のある印象に仕上げる効果です。

顔の輪郭や表情をはっきり見せたい場合に使えます。

一方で、もともと影が強い場所では、顔が険しく見えることもあります。

やわらかい雰囲気の写真を撮りたい場合は、自然光やスタジオ照明のほうが合わせやすいでしょう。

ステージ照明

ステージ照明は、背景を暗くし、被写体だけがスポットライトを浴びているように見せる効果です。

背景を大きく変えたような印象になるため、通常の記録写真よりも作品風の写真に向いています。

被写体の輪郭を正しく認識できていないと、髪や服の一部が不自然に暗くなることがあります。

撮影後は、輪郭付近を拡大して確認すると安心です。

ステージ照明(モノ)

ステージ照明(モノ)は、ステージ照明の効果を白黒で表現します。

色の情報がなくなるため、表情や明暗が強調され、落ち着いた印象に仕上がります。

普段とは違う雰囲気を楽しみたいときに試してみるとよいでしょう。

ハイキー照明(モノ)

ハイキー照明(モノ)は、白い背景にグレースケールの被写体を配置したように見せる効果です。

明るくすっきりした印象になりますが、背景と被写体の境界が複雑な場合は、切り抜いたように見えることがあります。

髪の毛や服の輪郭を確認し、必要に応じて別の照明効果に変更しましょう。

背景のぼかしと照明を調整する方法は?

iPhoneのポートレートモードでは、撮影前と撮影後の両方で、背景のぼかしや照明を調整できます。

一度撮影したら変更できないわけではありません。

失敗を恐れず、まずは写真を残してみましょうね。

撮影前に背景のぼかしを調整する

撮影前にぼかしを変える基本的な流れは、次のとおりです。

1. カメラアプリで「ポートレート」を選ぶ
2. 画面上の被写界深度に関するボタンをタップする
3. 「絞り」を選ぶ
4. 画面下のスライダーを左右に動かす
5. 好みのぼけ方になったら撮影する

画面上のボタンの形や位置は、iOSのバージョンによって変わる場合があります。

見つからない場合は、撮影画面の下部から上へスワイプすると、追加の設定が表示されることがあります。

ぼかしを強くすると、背景の生活感や不要なものを目立ちにくくできます。

ただし、強くしすぎると被写体まで切り抜いたように見える場合があるため、自然さを重視するなら少し控えめから試すのがおすすめです。

撮影後に背景のぼかしを変更する

撮影後にぼかしを調整する流れは、次のとおりです。

1. 「写真」アプリを開く
2. ポートレートモードで撮影した写真を選ぶ
3. 「編集」をタップする
4. 被写界深度や「f」の項目を選ぶ
5. スライダーを動かしてぼかしを調整する
6. 「完了」をタップする

対応する写真では、ピントを合わせる被写体を変更できる場合もあります。

たとえば、手前の人物ではなく後ろの人物にピントを合わせ直すといった編集が可能なことがあります。

ただし、元の写真に必要な距離情報が記録されていなければ、ポートレートとして編集できません。

編集画面にポートレートや被写界深度の項目が表示されない場合は、通常の写真として保存されている可能性があります。

ポートレート効果を一時的に外す

ポートレートモードで撮った写真は、写真アプリの編集画面からポートレート効果のオンとオフを切り替えられます。

背景のぼかしが不自然に見える場合でも、写真そのものを削除する必要はありません。

まずポートレート効果をオフにし、通常の写真として見たときに問題がないか確認しましょう。

あとで再び効果をオンにできる場合もあるため、元の写真を残しながら見比べられます。

ポートレート照明の強さを変える

ポートレート照明も、撮影前または撮影後に強度を調整できます。

撮影画面または写真アプリの編集画面で「強度」を選び、スライダーを左右に動かします。

顔を明るくしたいからといって、最大まで強くする必要はありません。

目元や肌が自然に見える位置を探してみましょう。

編集では、変化を加えることよりも、違和感を減らすことのほうが大切です。

iPhoneのポートレートモードできれいに撮るコツは?

ポートレートモードは自動で背景をぼかしてくれますが、撮影環境を少し整えるだけで仕上がりが大きく変わります。

特に重要なのは、明るさ、距離、背景、被写体の動きです。

被写体と背景の間を空ける

背景をきれいにぼかしたい場合は、人物やものを壁から離してみましょう。

被写体が壁のすぐ前に立っていると、iPhoneが被写体と背景の距離を見分けにくくなることがあります。

人物なら、壁や家具から数歩前に出てもらうだけでも違いが出ます。

料理や小物なら、背景になるものを少し後ろへ移動してみましょう。

ポートレートモードでは、カメラと被写体の距離だけでなく、被写体と背景の距離も大切なのです。

明るい場所で撮影する

暗い場所では被写体の輪郭を見分けにくくなり、ぼかしの境界が不自然になることがあります。

日中であれば、窓から入る光を利用すると撮りやすいでしょう。

ただし、人物を窓の真正面に立たせるとまぶしくなるため、窓に対して少し斜めを向いてもらうと、顔にやわらかく光が当たりやすくなります。

屋外では、強い直射日光の下よりも、日陰や建物の影のほうが顔の明暗差を抑えやすい場合があります。

背景を整理する

背景がぼけるからといって、何が写っていても問題ないわけではありません。

明るい看板や派手な色のものは、ぼけていても目立つことがあります。

撮影前に、画面の四隅まで確認してみましょう。

  • ゴミ箱が写っていないか
  • 洗濯物が写っていないか
  • 他の人が入り込んでいないか
  • 被写体の頭から柱が伸びて見えないか
  • 明るすぎる看板がないか

ほんの少し撮影場所や角度を変えるだけで、写真のまとまりがよくなります。

背景をぼかすことは、背景を無視することではありません。

主役を邪魔しない背景を選んだうえでぼかすと、より自然で見やすい写真になりますよ。

子どもやペットは連続して数枚撮る

子どもやペットは動きやすいため、1枚だけできれいに撮ろうとすると難しく感じます。

表情や顔の向きが変わることを前提に、続けて数枚撮影しましょう。

撮影後に見比べて、目が開いている写真や輪郭が自然な写真を選べば大丈夫です。

ただし、ポートレートモードでは被写体の動きが速いと、輪郭の処理が追いつかないことがあります。

活発に動いているときは通常の写真モードで撮影し、落ち着いた瞬間だけポートレートモードを使う方法も現実的です。

「ポートレートモードを使うこと」よりも、「残したい瞬間を逃さないこと」を優先しましょう。

レンズをきれいにしておく

iPhoneのカメラレンズに指紋や皮脂が付いていると、写真全体が白っぽくなったり、光がにじんだりします。

ポートレートモードの設定を変える前に、やわらかい布でレンズを軽く拭いてみましょう。

衣服の粗い部分や汚れたティッシュで強くこすると、レンズ周辺を傷つける可能性があります。

メガネ拭きのような清潔でやわらかい布を使うと安心です。

非常に基本的なことですが、写真の変化を実感しやすい対策でもあります。

ぼかしを強くしすぎない

背景が大きくぼけている写真は印象的ですが、強くすれば必ずきれいになるわけではありません。

人物の髪や肩の一部までぼけてしまうと、加工したことが目立ちやすくなります。

撮影後の編集画面で、いったんぼかしを弱めてから少しずつ強くすると、自然な位置を探しやすいでしょう。

料理や商品を紹介する写真では、背景の情報が少し残っているほうが、場所や雰囲気を伝えやすいこともあります。

用途に合わせて、主役が目立つ最低限のぼかしを選ぶのがおすすめです。

ポートレートモードが使えない・ぼけないときは?

ポートレートモードを選んでも背景がぼけない場合は、故障と決めつける前に撮影条件を確認しましょう。

多くの場合、距離や明るさを変えることで改善します。

被写体との距離を調整する

被写体に近すぎたり、離れすぎたりすると、ポートレート効果が有効にならない場合があります。

画面に距離を調整する案内が表示されたら、iPhoneをゆっくり前後に動かしましょう。

ズームを使って無理に大きく見せるより、可能であれば撮影する人が実際に移動したほうが、自然な構図を作りやすくなります。

明るい場所へ移動する

暗い場所では、被写体の輪郭や奥行きを十分に判断できない場合があります。

照明をつける、窓の近くへ移動する、被写体の向きを変えるなどして明るさを確保しましょう。

対応しているモデルでは、暗い場所で広角の1倍レンズを使ってポートレートを撮影すると、ナイトモードが自動的に有効になる場合があります。

ナイトモードで撮影するときは、露出が終わるまでiPhoneを動かさずに持つことが大切です。

画面に十字の目印が表示された場合は、iPhoneの動きを検出している可能性があります。

十字を合わせるように構えると、手ぶれを抑えやすくなります。

さらに安定させたい場合は、三脚やスマートフォンスタンドを使う方法もあります。

被写体と背景が近すぎないか確認する

人物が壁にぴったり寄っていると、iPhoneが人物と壁を同じ距離にあるものとして捉えやすくなります。

壁から少し離れてもらい、もう一度撮影してみましょう。

小物を撮る場合も同様です。

机の上に置いたものを撮るなら、背景になる壁や布との間に距離を作ると、ぼけが分かりやすくなります。

レンズやカメラ部分をふさいでいないか確認する

カメラレンズに汚れが付いているほか、ケースやレンズカバーが撮影に影響している場合があります。

特に厚みのあるカメラ保護カバーや、位置がずれたフィルムには注意が必要です。

いったんケースやレンズカバーを外し、問題が改善するか確認しましょう。

改善した場合は、アクセサリーがレンズやセンサー周辺に影響していた可能性があります。

機種によって利用できる機能が異なる

ポートレートモード、ポートレート照明、ナイトモードとの組み合わせ、写真モードからの後付けなどは、すべてのiPhoneで同じように使えるわけではありません。

同じ「ポートレートモード」という名称でも、搭載されているカメラやiOSによって使える設定が異なります。

インターネット上の説明どおりのボタンが見当たらなくても、すぐに異常だと判断する必要はありません。

まずは次の点を確認しましょう。

  • iPhoneの機種名
  • 現在のiOSバージョン
  • 背面カメラと前面カメラのどちらを使っているか
  • 撮影対象が人物、ペット、もののどれか
  • 写真アプリの編集画面に表示される項目

画面の表示はiOSの更新によって変わることがあります。

古い記事や別の機種の説明と比べるときは、完全に同じ画面になるとは限らない点に注意してくださいね。

Apple ProRAWとは同時に使えない

対応しているiPhoneでは、Apple ProRAWという形式で写真を撮影できます。

Apple ProRAWは、露出や色、ホワイトバランスなどを細かく編集したい人に向いた保存形式です。

ただし、Appleの案内では、ポートレートモードはApple ProRAWに対応していません

ProRAWを有効にしていても、ポートレートモードでは同じ形式で撮影できない点に注意しましょう。

背景のぼかしを撮影後に調整したい場合はポートレートモード、色や明るさを本格的に編集したい場合はProRAWというように、目的で選ぶ必要があります。

なお、ProRAW写真は通常の写真より多くの情報を残すため、ファイルサイズが大きくなる傾向があります。

日常の人物撮影であれば、無理にProRAWを使わなくてもポートレートモードで十分楽しめるでしょう。

ポートレートモードを使うときの注意点は?

便利なポートレートモードですが、使えばすべての写真がきれいになるわけではありません。

特徴と弱点を知り、通常の写真モードと使い分けることが大切です。

集合写真では一部の人がぼけることがある

複数人が前後に並んでいると、手前の人にはピントが合っていても、後ろの人がぼけることがあります。

全員の顔をはっきり残したい集合写真では、通常の写真モードのほうが向いている場合があります。

どうしてもポートレートモードを使いたい場合は、できるだけ全員が同じ横一列に並ぶようにしましょう。

前後の差を小さくすると、全員が同じピントの範囲に入りやすくなります。

風景写真には向かない場合がある

広い景色や建物全体を記録したい場合、背景をぼかすポートレートモードの特徴がかえって邪魔になることがあります。

観光地の風景、集合写真、室内全体、不動産の部屋などは、通常の写真モードで撮るほうが情報を残しやすいでしょう。

一方、風景の中に立つ人物を主役にしたい場合は、ポートレートモードが効果的です。

同じ場所でも、「景色を撮りたいのか」「景色の中の人物を撮りたいのか」で使うモードが変わります。

強い加工は不自然に見えることがある

背景のぼかしや照明効果は便利ですが、強くしすぎると被写体だけを切り抜いて貼り付けたように見える場合があります。

特に、髪の毛、指、メガネ、アクセサリー、ペットの毛などは輪郭処理の違和感が出やすい部分です。

撮影後は写真全体だけでなく、被写体の輪郭も少し拡大して確認しましょう。

不自然な場合は、ぼかしを弱めるか、ポートレート効果をオフにすると改善できます。

撮影後の編集を前提にしても元写真は大切

あとからぼかしや照明を変更できるとはいえ、手ぶれや大きなピンぼけまで自由に直せるわけではありません。

撮影時には、iPhoneを安定させ、主役にピントを合わせることが基本です。

編集機能は失敗をすべて消す魔法ではなく、良い元写真をより見やすく整える道具と考えましょう。

ポートレートモードはどんな場面で使うと便利?

ポートレートモードは、被写体を目立たせたい場面で特に役立ちます。

日常生活では、次のような使い方が考えられます。

  • 子どもの成長記録
  • 家族や友人の記念写真
  • ペットの写真
  • 料理やお菓子の写真
  • フリマアプリに載せる商品の写真
  • 花や植物の写真
  • SNSのプロフィール写真
  • ハンドメイド作品の記録

たとえばフリマアプリ用の商品写真では、背景をぼかすことで生活用品が目立ちにくくなり、商品へ視線を集めやすくなります。

ただし、商品の傷や付属品までぼかしてしまうと、購入を検討する人に必要な情報が伝わりません。

最初の1枚はポートレートモードで印象的に撮り、状態説明用の写真は通常の写真モードではっきり撮るなど、目的別に使い分けると実用的です。

子どもの写真でも同じです。

表情を主役にする写真はポートレートモード、遊んでいる場所や周囲の様子も残したい写真は通常モードにすると、あとから見返したときに思い出を立体的に残せます。

私は、ポートレートモードを「きれいな写真専用の機能」と考えるより、写真の中で何を一番見てほしいかを決める機能として使うと分かりやすいと思います。

iPhoneのポートレートモードをどう使い分けるべき?

ここからは、スマホトラブル解決ナビゲーターとしての私見です。

ポートレートモードは、専門的なカメラ知識がない人でも、主役が分かりやすい写真を撮れる優れた機能だと考えています。

特に便利なのは、撮影後にぼかしや照明を調整できる点です。

撮った瞬間に完璧な設定を選べなくても、あとから落ち着いて見直せます。

機械が苦手な方にとって、「失敗したら撮り直し」ではなく「あとから直せる」という安心感は大きいですよね。

一方で、背景をぼかした写真が、必ずしも良い写真とは限りません。

子どもの誕生日会なら、顔を印象的に残す写真だけでなく、飾り付けや家族の様子が分かる写真も大切です。

ペットの写真も、表情のアップだけでなく、いつもの寝床やお気に入りのおもちゃが写っていることで、その時期の暮らしを思い出せます。

そのため、私は同じ場面で次の2種類を撮る方法をおすすめします。

  • ポートレートモードで主役を目立たせた写真
  • 通常の写真モードで周囲まで残した写真

この2種類を残せば、見栄えの良さと記録性の両方を確保できます。

また、対応モデルでは写真モードで撮ったあとにポートレート効果を加えられるため、今後は撮影モードを事前に細かく選ぶ負担がさらに小さくなると考えられます。

シャッターチャンスを逃さず撮影し、必要に応じてあとから主役を引き立てるという流れは、動く子どもやペットの撮影と相性がよいでしょう。

ただし、画像処理が進化しても、明るさや構図、撮影する人の意図までiPhoneが完全に決めてくれるわけではありません。

背景に何を残したいのか、どの表情を主役にしたいのかを考えることは、これからも撮影する人の大切な役割です。

便利な機能に任せきるのではなく、通常モードとポートレートモードを見比べ、自分が自然だと感じる仕上がりを選んでみてくださいね。

まとめ

iPhoneのポートレートモードは、人物やペット、ものなどにピントを合わせ、背景をぼかして主役を目立たせる機能です。

カメラアプリで「ポートレート」を選び、画面の案内に従って距離を調整すれば、初心者でも簡単に撮影できます。

背景のぼかしやポートレート照明は撮影後にも変更でき、不要な場合はポートレート効果を外すことも可能です。

きれいに撮るには、被写体と背景の間を空け、明るい場所を選び、背景を整理することが重要です。

集合写真や風景全体を残したい場合は通常の写真モード、人物やペットの表情を印象的に見せたい場合はポートレートモードというように使い分けましょう。

よくある質問

iPhoneのポートレートモードは人以外にも使えますか?

はい。対応する撮影条件では、犬や猫などのペット、花、料理、小物といった人物以外の被写体にも使えます。

ただし、被写体と背景の境界が分かりにくい場合は、ぼかしが不自然になることがあります。

ポートレートモードで撮った写真のぼかしは消せますか?

対応する写真であれば、写真アプリの編集画面からポートレート効果のオンとオフを切り替えられます。

ぼかしの強さもスライダーで調整できるため、自然に見える程度まで弱めることが可能です。

普通の写真をあとからポートレートにできますか?

対応しているiPhoneで、撮影時に被写界深度の情報が保存されていれば、通常の写真モードで撮った写真にあとからポートレート効果を加えられる場合があります。

すべての機種や写真が対象ではないため、写真アプリの編集画面にポートレートの項目が表示されるか確認してください。

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